思想地図続報

先週末、古井さんと川上さんに挟まれて人生初の朗読をこなしてきた東浩紀です。
読んだテクストは「ソルジェニーツィン試論」(『郵便的不安たち♯』136-139)と「存在論的、郵便的」第1章(57-61)と「ファントム、クォンタム」第4回(『新潮』4月号178-181)。録音はしているので、要望があればうpします。要望もなさそうですが。
朗読用の原稿を探すなかで、物置の奥から、かつて柄谷行人に手渡し、浅田彰の赤字ボールペンが入ってきて返された「ソルジェニーツィン試論」のコピー原稿を発見しました。ぼくの文章も浅田さんのコメントもともに手書きです。ついでにオリジナルの生原稿も出てきて、あのデビュー評論はもともと原稿用紙37枚の短いもので、1990年11月22日から27日にかけての5日間で書いたこともわかりました。つねづね思っているのですが、ぼくはおそらく、手書き原稿でデビューした最後の批評家なのではないでしょうか。

さて、それはそれとして、原稿がいただけるかどうかわからなかったので告知しなかったのですが、思想地図3号用の最後の原稿、あの『統治と功利』の著者、安藤馨さんの論文「アーキテクチュアと自由」が届きました。これがまた力作……。
営業必死だなと書かれようがなんだろうが(2ちゃんあたりでどうせ書かれているのだろうと推測しているわけですが)、とにかく思想地図の次号はすばらしい。ぼくの編集方針というより各原稿がすばらしい。必読です。
むしろ第4号の売り上げが落ちそうで怖いくらいです。