ファイナル・クリティカル・ライド続報

数日前の動画で読者の度肝を抜いたはずの表題の同人誌。早くも「東終わったな」的感想も聞こえてきますが(笑)、じつは内容はかなりガチです。

まずは表紙は、仮面ライダーディケイドのヒロイン役、森カンナのグラビア写真。いわゆる宇野常寛力でゲットしてきました。インタビューもあります。
メインコンテンツは、ぼくと宇野くんの聖地巡礼対談。平成仮面ライダーの変遷に託して、家族の問題やらキャラクターの問題やら批評の問題やらを延々と語っています。取り上げた作品は「アギト」「龍騎」「ファイズ」「電王」「キバ」「ディケイド」。動画ではあんなことを言っていますが、たぶん仮面ライダーを見ていなくても十分に読める内容になっているはずです。たぶん。
長さは――どれくらいなのか、見当もつきません。5,6時間は余裕で収録していたことは確かです。

それに続くのは、今度は、ぼくと宇野さんと前田塁さんと荻上チキさん、4人による「1Q84」「エヴァ破」「サマーウォーズ」のスペシャクロスレビュー。本当はさらに「オールライダーVS大ショッカー」を入れるはずだったのですが、試写会が入稿締切に間に合いませんでした。残念!
あと、再録ものとして、先日青山ブックセンターで行われた藤村龍至さんと濱野智史さん2氏のトークショーの活字化。
そしてそれに続いて、なんと宮台真司氏のインタビュー(聞き手は中川大地氏)。サイゾーに短く掲載された、「日本の難点」をめぐるインタビューの復活ロングバージョンです。
藤村濱野対談も宮台インタビューもけっこう長いし、読み応えがあります。しかも、巻頭の聖地巡礼対談ともちゃんとリンクしています。いやほんと。
ほか、インテリアデザイナーの浅子佳英さんによる書き下ろしディケイド論。――これもまた12000字ぐらいあります。本当に64ページに収まるのか、心配になってきました。

そして付録CDは、動画でも予告したとおり「決断主義トークラジオ Alive 3」。
今回のゲストは、鈴木謙介さんに加えて濱野智史さんと荻上チキさん。
この面子なのだからウェブとかゼロ年代カルチャー総括とかの方向に行くかと思いきや――これがまた、だれもが予想しないあさっての方向に展開し、ある意味でたいへんマズい内容になっています。参加者の5人、だれもが「これ、公開するとヤバくね?」と思っているのですが、他方で「もうどうでもいいや」と疲労気味に感じてもおり、その結果そのまま編集なしで収録されることになりました。収録時間は3時間。
いやはや……。まあ、あのAlive 2を超えるためには、これしかなかったのかもしれません。
CDの盤面デザインは黒瀬陽平氏。評論とは違った本気を出してくれるらしいです。
あ、それから鈴木謙介さんの新曲、というかトークラジオのオープニング用に作ってくれた曲も、ボーナストラックで入る予定です。

まあ、とにもかくにも、さまざまな意味で、見応え/読み応え/聞き応えのある同人誌であることは確かです。
ちなみに定価は1000円。
どう考えても安い。というかありえない。
ご期待ください。

それにしても、最初は16ページぐらいの、本当にぼくと宇野くんがふたりで仮面ライダーの真似をしているだけのネタ同人誌のつもりだったんですけどね……(そしてそのときも定価1000円のつもりだったw)。
この忙しい時期に、なにやってんだろう。
最近は毎日のように宇野くんに会っていて、おたがい笑うしかない状況です。
しかも赤字の予感がするw。